【ライブレポ】MAN DRIVE TRANCE[1999.09.21]

この記事に掲載する内容は、1999年に心斎橋クラブクアトロで行われたROVO主催のイベントMAN DRIVE TRANCEのレポートであり、その当時に書いたものの再編版です。

私が20歳前後のころに書いた稚拙な文章ではありますが、当時の熱や思いが伝わるようその当時に書いた文をなるべくそのままに、間違っていたりあまりに青臭い部分は修正して掲載します。

 MAN DRIVE TRANCE[1999.09.21]

アルバム「IMAGO」のレコ発ライブ

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私の今年の夏のヘビーローテーションアルバム、「IMAGO」の発売を記念したROVOのライブに単身乗り込んで参りました。

知らない人に説明しますと、ROVOというバンドは、ボアダムス・想い出波止場の山本精一(ギターetc...)、デミ・セミ・クエイヴァーの勝井祐二(ヴァイオリンetc...)、ダブ・スクアッドの益子樹(MPC3000 and Effect etc...)を中心に、ドラムの芳垣安洋・パーカッションの岡部洋一による変則ブレイクビーツと原田仁のベースをアンサンブルの核とした、凄腕ミュージシャン集団によるバンドでございます。

雑誌などの解説には”人力ドラムンベース”などと、陳腐な肩書きがされていましたが、実際はそれを超越したジャンル分け不可のエクスペリメンタルな音を聴かせてくれるバンド。まさに”MAN DRIVE TRANCE”な音世界。

今回の大阪公演ではfeat.DJ YAMAと銘打たれており、YAMAさんとの共演も楽しみ。そして今回もいつものように当日券で会場に突入。開演時間を少し過ぎたPM7時過ぎにフロアに入ると、ちょうどゲストのUの演奏が始まるところでした。

U

まったくこのバンドについて知らなかったので、しばらくアンプ前で観戦。

構成はギター&ボーカル、ベース、ドラム&サンプラー(?)の3ピースバンド。曲調はサイケロックといったところでしょうか?ボーカルの声がイエローモンキーの人に似てる感じ。

なかなか良いのですが、なにしろ今日のメインはROVO。どちらかというとトランスやテクノ寄りの人ばかりなので、いかにもロックなこのバンドではどうしていいか分からない様子。もひとつ盛り上がらないまま、約40分のライブが終了しました。でも私は好きでしたよ、結構。

YAMA

次のバンドまでの準備の間はYAMAさんのDJ。

よく知らなかったんですけどYAMAさんて女性だったのですね。名前だけは知ってたんですけど。なんだかトライバルというかラテンなDrum'n Bassをプレイ。

しかし、BOOM BOOM SATELLITESのHIRATAさんのDJの時も思ったけど、クアトロのDJブースって目立たないところにあるなあ。いや、決して目立たないところではないんだけど、まさかフロアの後ろにあるとは気付いてない人も結構いるはず。

GRIND ORCHESTRA

続いてはGRIND ORCHESTRAの登場。といってもこのバンドについての知識も皆無。しかし、ドラム×2、ギター、パーカッション(とか木魚とか)&ボーカル、いろんな打楽器(ベルみたいなのとか)&ボーカルという構成にはワクワク。なんせメンバー5人中、4人も打楽器担当なんですもの。何をやるのか想像がつかない。

期待と不安のなか、演奏がスタート。いやあ、やられましたねこれは。強烈なラテンビート!打楽器のアンサンブルと、シャウト!フロアも先ほどとうって代わって、盛り上がりまくり。否が応でものせられました。とくにフロントのボーカルの人のパフォーマンスが強烈。ボーカルというかシャウトなんですが、狂ってましたねえ。最後のほうなんか、頭突きででっかいシンバルというか銅鑼みたいなを鳴らしていました。全然音は鳴ってなかったんですけど(笑)。

でも勢いだけじゃなくて、動から静、静から動の音の展開もお見事。打楽器の凄さも思い知らされました。大阪弁を喋っていたので、どうやら大阪のバンドのようです。要チェック。

再びYAMAさんのDJ。

今度はトランシーなDrum'n Bassをプレイ。その間に、ROVOのメンバーが機材セッティング。フロントにギター、ヴァイオリン、シンセ&ミキサー、後方にベース、ドラム×2の並び。むむ、またしてもツインドラムス。

しかしフロントの中央にシンセ&ミキサーを構えているライブとは珍しい。それほど、このバンドにおいての益子さんの役割が大きいのだろう(ちなみのこの日の益子さんは大阪のCLUB KARMAのT-シャツを着てました)。セッティングが終わり、メンバーは引っ込んみ、YAMAさんのDJプレイが続く。

ROVOのライブ開始

約20分後、いよいよROVOのライブ開始。

DJプレイからの流れでごく自然に演奏が始まる。二つのドラムとベースのリズム隊がなんとも力強い。やはり打ち込みとは違った迫力みたいなものをビシビシ感じる。徐々に音が増えていき、リズムも複雑に。

KNM!

そこで聞き覚えのあるシンセのフレーズがのっかってきて、一曲目はアルバムのボーナストラックの「KNM!」だと分かった。

ROVOの曲の中では、一番ポジティブなパワーを感じる曲。なんかグングン昇っていく感じです。ライブだとそれがよりいそう感じられて気持ちいいのなんの。しょっぱなから踊らされました。途中のブレイクではドラムの掛け合いがあり、まるでドラム同士で戦っているかのよう。

HORSES

続いてはアルバム二曲目の「HORSES」。こんどはベースとヴァイオリンの掛け合いが素晴らしかった。しかしこんなにヴァイオリンを格好良く感じたことはなかった。某ハカセより、よっぽど素晴らしいですよ。

KMARA

4曲目、「MATTAH」が終わると、鳥の鳴き声のサンプルが。と、何人かがあの仏壇に置いてあるチーンって鳴らすヤツ(なんていうの?←こればっか)みたいなのを持って音を出す。叩くんじゃなくてフチをグルグルと棒でなぞるとキィーンという音が。なるほど、アルバムにも入ってたあの音はこうやって出すのか、BOWLって楽器はこれだったのね。

しばらくそのままの、静かな音が続く。曲は「KMARA」。次第に音が加わっていき、音が一瞬切れると同時に一気に強烈なリズムが炸裂!アルバムの中でも最もリズムが分厚いdrum'n bass。これを生演奏で聴けるとは。とにかくもの凄い迫力の音でした。

LALVA

再び鳥の鳴き声のサンプルに戻り、山本さんのギターが音を刻み出す。次の曲は「LALVA」。これも文句ナシに楽器の迫力を感じた。

(不明曲)

そして次が最後の曲だったんですが、とにかくこの曲が凄かった。

アルバムには入っていない曲みたいだけど、まさに今日のライブのハイライト。ゆったりしたBPM100前後のテンポから次第次第にBPMが加速。気付いたときにはアッパーなdrum'n bassに変わっていました。

そのトランス感というか、音の上昇というか、なんていったらいいのか分からないけどエネルギーの増幅みたいな感覚が凄まじかった!これは打ち込みでは味わえない感覚かもしれない。最後の最後で昇天させてくれましたね。

終了

ライブ終了後、ヴァイオリンの勝井さんの「ROVOフューチャリングYAMAちゃん!」という言葉と共にメンバーは去っていきました。大満足!その後もYAMAさんのDJが続きましたが、時計を観るとすでにPM10時半になっていたので会場をあとに。

今回のライブでは楽器の凄さみたいなを思い知らされました。とくに打楽器の迫力。やっぱり打ち込みでは到底出せないグルーブがあります。だからといって打ち込みを否定することは決してないですが。

とにかく他に例をみないタイプの音楽でした。こんなバンドがいるんだからまだまだ日本の音楽界は捨てたもんじゃないね。とにかく機会があったらROVOの音楽を聴いてみてください。気に入るかどうかは分からないけどとにかく凄いですから!!

2017年の視点から振り返る「MAN DRIVE TRANCE[1999.09.21]」

今となってはフェスの常連になっているROVOの初期ライブですね。

その後何度も観ることにはなりますが、私にとって初めてROVOのライブでした。「初めて観た感」が文章の端々から伝わってきます。いろいろ衝撃を受けたのだろう、当時の自分。

最後に(不明曲)と書いているのは、たぶん「CISCO」だとあとで知りました。後にピラミッドやコンドルに繋がる、テンポ可変型でスケールの大きな曲です。今思えば「IMAGO」は実験的な音の曲が多かったので、盛り上がりどころはKNM!とCISCOぐらいだったのかも。

この時ばかりはゲストのグラインドオーケストラのほうがフロアを沸かせていたと思います。でもその後ROVOはどんどんスケールアップしてついには宇宙に到達したのでした。