【ライブレポ】ツアーツアー / 電気グルーヴ[2000.03.25]

この記事に掲載する内容は、2000年にzepp大阪で行われた電気グルーヴのライブ「ツアーツアー」のレポートであり、その当時に書いたものの再編版です。 

私が20歳前後のころに書いた稚拙な文章ではありますが、当時の熱や思いが伝わるようその当時に書いた文をなるべくそのままに、間違っていたりあまりに青臭い部分は修正して掲載します。

 ツアーツアー / 電気グルーヴ[2000.03.25]

3年ぶり

97年5月の「野球ディスコツアー」から実に三年ぶりの電気グルーヴのライブツアーに行ってきました。

この3年の間、着実に欧州進出を果たし世界のエレクトロニックミュージックシーンにその名を確実に浸透させた電気グルーヴ、メンバーが一人減って男度が増した電気グルーヴ、パパパパパフィーでよく見かける電気グルーヴ(大きい方)...とまあ、とにかく三年ぶりに電気のライブに行ってきたわけです。

ZEPP OSAKA

会場は初めて行くZEPP OSAKA。どんなところにあるのかと思ってたら、南港の埋め立て地の原っぱにポツーンと在る感じで当日の寒風に相まって、なんともいえないわびしい気持ち。着いた時はもう開場済みで、やはり”意外と普通な感じ”の電気ファンが続々とZEPP(SONY製品)中に入っていくところでした。

寒くてしょうがなかったのでとりあえず私も会場内へ(ちなみに今回は一人で参加)。ワンドリンクのコインをお茶のペットボトルと引き替えていざフロアへ、と思ったら”スペースインベーダー焼き”の売り子さん発見。ハチミツ味、六個入り三百円のやつを二つ買いました。今になって思うと結構割高ですね。まんまとぼったくられましたわ。

なにはともあれフロアへ。初めて入るZEPP OSAKA、なかなか天井が高くていい感じ。広さもちょうどいい広さというか狭さ。ステージにはスクリーンが降ろされ、VOXXXくんの巨大な顔が投影されています。今回のライヴではプリンストンガの映像も見所ということで楽しみ。他に前情報としては今回のツアーでは三時間の長丁場のライヴをするということ、N.O.なんかもやるということ、瀧の衣装が過去のライヴの使い回しであることなどが伝えられています。全てネット情報。ネタばらしは有り難くもあり余計な情報でもありますね。

Hello!Mr.monkey magic orchestra

19時過ぎ、客電が落ちると共にスクリーンには社長イスにどっかりと座ったどこぞのおっさんの巨大な映像が(背景は宇宙)。「コンニチワデンキグルーヴデス.....」のコンピュータヴォイスとともにフロアを見渡すおっさん。何故だかとても偉い人のように見えてきました。

そうこうしているうちに、アンプからは「Hello!Mr.monkey magic orchestra」のフレーズが。ついにライヴが始まったという実感。なおも降りたままのスクリーンには曲にシンクロして「HEY!」と「HELLO!」の文字が。フロアと映像とスクリーンの向こうのメンバーの声が一体となって非常に気持ちよし。その一体感が最高潮になったところでついにスクリーンが上がました。

ステージ上には電気の二人+TASAKA&KAGAMIのサポートメンバー構成。瀧はステージ前方をウロウロ、瀧以外の三人は後方の機材ブースに。珍獣を後方から操ってるって感じですか。

FLASHBACK DISCO~Shangri-La~Nothing's Gonna Change

初盤戦は「FLASHBACK DISCO」、「Shangri-La」、「Nothing's Gonna Change」と、シングル曲が続きます。

Shangri-Laはなんか歌詞変えて歌ってたような感じでしたがよく聞き取れませんでした。Nothing's Gonna Changeは、例のフルCGのPVの映像と相まってなかなか感動的。

しかしなんといっても俺的に初盤戦の山場は「B.B.E.」!懐かしい中にも妙な新鮮さが。やっぱり電気のラップはいいね。適当なのかも知れないけどオリジナリティがある。黒人気取りでYO!とかチェケッダッ!!とか言ってる日本人ラップよりこっちのほうが断然好きです。

この辺りからプリンストンガのVJも本領発揮というか個性発揮。いろんな映像にVOXXXくんの顔を差し替えたようなバカ映像が次々に繰り出されます。バカもクオリティが高くなると格好良く見えるから不思議。「カニー!」でB.B.E.終了。会場一体となってVサインというかカニサインの手で締めくくられました。

MC

と、ここでMC。今回のツアーで毎回芸名を変えているピエール瀧、今日この大阪2日目の芸名は「滝沢くん」に決定。フロアからはジャーニーズさながら「滝沢くーん!」コールが。

DISCO UNION

中盤戦は「DISCO UNION」からスタート。アルバムに入ってるのとは全然違うミックスでカッコイイ。

インベーダーのテーマ

続く「インベーダーのテーマ」では30分近くに及ぶスペースインベーダーの説法(?)が。ハロニチワから始まり、スペースインベーダー焼き、洋風居酒屋スペースインベーダー茶屋(梅田に建設中とか)などの有り難い御言葉をダラダラと喋って下さいました。

実は今日の大阪のライブ、CS放送で生中継されているとか。テレビの前のお友達はこの様子をどんな思いで観てたんでしょうか?ちなみに機材ブースの三人はスペースインベーダーの光線銃で銃殺されてしまいました。南無。(律儀に殺されたふりをするも、ブースにしゃがんで談笑していた三人が妙に微笑ましかった)

N.O.~DINOSAUR TANK(キラーポマト)

続いてまさかやるとは思わなかった「N.O.」の後に流れてきたのは「DINOSAUR TANK」の印象的なイントロ。そしてステージ上に現れたのは緑のジャージの聖人君主!

このDINOSAUR TANKとキラーポマトをミックスした曲のキチ○イっぷりはなんだか凄かった。やばいです、コレ。今回のライブで最も印象に残った曲のひとつでした。

エジソン電

そしてもうひとつ今回のライブで強烈なインパクトがあった曲が「エジソン電」。

ライヴでは再現するのは難しいんじゃないかと思ってたけど、これがまたCDで聞くより全然良かった。自由自在に声を操ってるような感じ。後で知ったことですが、今回のライヴは今までみたいにDATの上に音を足してるんじゃなくて、シーケンサーを走らせてリアルタイムに演奏をしているとのこと。なるほど納得。

さらに今回はTASAKAのターンテーブル、サンプルの音が足されて非常にライヴ度が高し。そりゃライヴアルバム出すのも正解ですわ。まりんが抜けた穴を埋めてこれまで以上にライヴユニットとして確立されたのを感じました。

ドリルキング社歌~MC

「ドリルキング社歌」(!)で中盤を締めくくり再びMC。なんかいろいろ喋ってたけどあんまり覚えてません。あんまりおもしろくないのに、みんなとりあえず笑ってない?とも思いました。まあそれは置いといて。

かっこいいジャンパー~スマイルレススマイル

MC後、終盤戦を迎えたステージには暗転し緑色のレーザーが揺らめきはじめます。そして始まった曲は「かっこいいジャンパー」。三年前の野球ディスコツアーのオープニングを彷彿させる展開。しかも三年前より量・質ともパワーアップ。「スマイルレススマイル」の時にレーザーの光の粒が視界いっぱいに広がった様子は感動的でさえありました。

GO!GO!タイガー~モテたくて…~密林の猛虎打線

「GO!GO!タイガー」、「モテたくて…」などのナゾの選曲を挟みつつ、ライヴは終盤最大の山場「密林の猛虎打線」へ。

何故かステージ上の四人はジャイアンツの応援スタイルで登場。歌詞も「がんばれ阪神タイガース!」から「がんばれ読売ジャイアンツ!」に。なんでも昨日の大阪一日目のライヴで「阪神の地元大阪ならこの曲は盛り上がるだろう」と思ったやったところ、思いのほかいっこうに盛り上がらなかったからだとか。そりゃまあ関西人がみんな阪神ファンとか限らないしー。しかしなんとかメンバー、お客共に同意して阪神バージョンに切り替わってからは大盛り上がり。

電気ビリビリ~富士山

そろそろ十時という時間になりライブも終了が近づき、ここでお馴染み「電気ビリビリ」が。

この曲でライヴ終了かなとおもったらなんとラストは「富士山」!改めて聴くとシンセのフレーズが強力ですんごい気持ちいい。例の富士山のかぶりもので瀧も暴れ回ります。今回のライヴで富士山が聞けると思ってもみなかった。満足感に包まれつつ、ステージには徐々にスモークが立ちこめ視界ゼロ。と共にライヴ終了。時計を観るとちょうどPM10:00時。ほんとに三時間。うーん、充実。

今回のライヴ、もちろん音も最高だったんですが、ステージがエンターテイメントとしてさらに確立されていたことに驚きました。音、映像、ライヴパフォーマンスが渾然一体となって”電気グルーヴ”という個性を強烈に発揮してるのを感じました。やっぱり凄いわ、この人たち。

SET LIST

  1. Hello!Mr.monkey magic orchestra
  2. FLASHBACK DISCO
  3. flashback J-pop countdown
  4. Shangri-La
  5. Nothing's Gonna Change
  6. B.B.E.
  7. DISCO UNION
  8. インベーダーのテーマ
  9. N.O.
  10. DINOSAUR TANK~ポマト
  11. ジャンボタニシ
  12. あすなろサンシャイン
  13. 浪曲インベダー
  14. エジソン電
  15. ママケーキ
  16. ガリガリ君
  17. チキン・シー
  18. ドリルキング社歌
  19. かっこいいジャンパー
  20. スマイルレススマイル
  21. レアクティオーン
  22. TKOテクノクイーン
  23. GO!GO!タイガー
  24. VOLCANIC DRUMBEATS
  25. モテたくて…
  26. カメライフ
  27. 密林の猛虎打線
  28. 誰だ!
  29. 電気ビリビリ
  30. 富士山

2017年の視点から振り返る「ツアーツアー / 電気グルーヴ[2000.03.25]」

電気グルーヴはかつて自分が初めてライブを観たアーティストなので思い入れもひとしおなのです。それだけに若いというかテンション高い文体で書いてますね、21歳の自分。

この日のライブは出来が良かったのか、その後発売されたライブアルバム「イルボン2000」にかなりの曲数が収録されています。

イルボン2000

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ライブアルバムと言ってもかなり編集が入っていていろんな会場での曲が集められています。

アルバムには「虹」が入っていますが、ツアーの本戦では演奏されていません。確か特別版みたいな感じで行われたリキッドルームのライブ録音です。当時のインタビューで「この曲だけ狭いハコで鳴っているのが分かるはず」と石野氏が言ってました。私はよく分かりませんが。

あまのじゃくで斜に構えファンサービスなんて考えられなかった電気グルーヴでしたが、このツアーにおいて過去にいわくのあると思われていた「N.O.」を演奏したのは結構驚いたものです。あの曲は「ビタミン」を発売させるために仕方なく収録したようなイメージでしたが、最近メンバーが語ったところによるとそうでもなかったみたいで。最近のライブでは大概演奏されてますもんね。 

VITAMIN

VITAMIN

 

 電気グルーヴ史上最も密度の濃い「VOXXX」をひっさげてのライブで、あのアルバムをどうライブで再現するのか見どころでしたが、もう想像の上を超えて再現どころが何割り増しかの濃さでした。

VOXXX

VOXXX

  • アーティスト: 電気グルーヴ,篠原ともえ,五島良子,Shoo yamamoto
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思えば中学生時代の深夜に聞いていた電気グルーヴのオールナイトニッポンでその後の人生をひん曲げられたようなもの。自分のアイデンティティの何割かはあのラジオ放送によって形成されてしまった。どっちかというとありがとうです。

この当時のANNチャリティー曲も電気がクレジットはされてますが参加してなかったよね。

今、僕たちにできる事

今、僕たちにできる事

  • アーティスト: オールナイトニッポン・パーソナリティーズ,オールナイトニッポン・リスナーズ,久保こーじ,石川よしひろ,ウッチャンナンチャン,加藤いづみ,北原ゆき&松永並子,清水宏,橘いずみ,電気GROOVE,2・3'S,福山雅治,松任谷由美,裕木奈江
  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 1993/05/21
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このころは一番ラジオを聴いてた時期だな。裕木奈江のオールナイトニッポンとか毎回数秒無言になるタイミングとかあってスリリングでした。

石川のアニキは今どうしてんだろ…